夢でも会いたい・・・明け方のことである。 隣のベッドから、なにやら声が聞こえる。 (我輩は”かっぱ母”の家に滞在中であった。) 最初は寝言のようであったが、そのうちすすり泣きに変わった。 ”かっぱ母”は先日、偽痛風なる病気を患ったばかり。 もしやまた膝が痛みだしたのか!? すると突然、”かっぱ母”が起き上がったので、 我輩も慌てて電気を点け、声を掛けた。 「ど、どーしたの?どっか痛いの?」 ”かっぱ母”はベッドに座りこんだまま、 しばし放心したような様子だったが、 そのうちに声を上げて泣き出した。 「夢だったのね・・・。」 我輩は全く事情が分からなくて、当惑していたのだが、 散々泣いた後、”かっぱ母”が話してくれた。 「パパに会ったの。 とっても元気そうだっだ・・・。」 夢の中で、”かっぱ母”は洞窟のような暗い中で迷っていた。 そこに”かっぱ父”が来て、力強く手を引いて、 「こっちだぞ!」と導いてくれたそうだ。 その姿や声、手の感触などが、あまりにリアルで、 しばらくは夢だと思えずにいたらしい。 夢だと気づいても、恋しくて、切なくて、泣いていたようだ。 ”かっぱ父”が亡くなって、はや5年。 老いと向き合う日々の中で、張り詰めてきたものが、 一気に溢れ出たのだろう。 でもねー、思うんだ。 夢でも会いたい人がいるって、幸せなことだよね。 そういう相手と巡り合い、長い間、人生を共にしてこれた”かっぱ母”。 あいまいになっていく記憶の中でも、”かっぱ父”との思い出は、 宝石みたいに大事にされているんだろうと思う。 折しも、それはお彼岸中の一日。 この世とあの世が近づく中で、”かっぱ父”が会いに来たのかもね。 いつも見守ってくれている”かっぱ父”やご先祖様に感謝して、 我輩もかっぱなりに(?)頑張ってまいりまーす!! ガンバ!ψ( ̄◇ ̄)Ψガンバ!
by keigappa
| 2021-09-27 09:12
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