”かっぱ父”のお導き？

数日前のことである。
その日は”かっぱ父”の祥月命日だったので、
我輩はお休みを頂いて、お墓参りに行くことにした。

お墓に供える花を買い、お墓用に短くしてもらっている間、
我輩は何気なく店内を眺めていた。
店内には生花のほかに、ソープフラワーやバーバリウム、
ちょっとしたガラス小物などが売られていたのだが・・・。

「こ、これは河童！？」

ガラス細工の間にちょこんと置かれていた河童の置物。
これはどう見ても売り物ではなく、ただ飾ってあるだけのようだが、
我輩に訴えてくるものがあったのだ。

「これは・・・売り物じゃないですよねぇ？」

ダメモトで尋ねてみると、

「ええ。あっ、でもいいですよ。お譲りしますよ。」

我輩がいかにも欲しそうな顔をしていたのか、
お店の人は快く譲ってくれた。

はい、それが、この子。
でも、なんでかなあ・・・、河童の癖に臍があるみたい。

お花とこの子を連れて、お店を出ようとしたら、
お店の人が一言。

「それ、水に浮きますから。」

おおっ、さすが河童ですな～！！
早速、家に帰ってから、水に浮かべてみましたぞ。

うん、なんだか気持ちよさそーですなぁ。
やはり、河童に水は必須だと実感。

花屋の片隅でひとり寂しくいた河童君。
我輩と出会えたのは、きっと”かっぱ父”のお導きですぞ。
大切にしてあげるからねー！！