くすぐったいよう!
「く、くすぐったいよう!助けて!」
かぱたの奴が、何やらSOSを出しているぞ。
見に行ってみると、何やらかぽたの頭の上に・・・。
おやまあ、これは青虫君じゃあありませんか。
面白いことに、かぱたの奴は、虫に好かれる。
かたつむりとか蟻とかカメムシとか、
色々な虫がかぱたを慕って寄って来るのだ。
特にかたつむり君は、かぱたの頭の裏側がお気に入りで、
よく張り付いている。
ひんやりと濡れた感じがいいのかしらん。
だが、あんまり動かないかたつむり君と違って、
青虫君達は、休まずせっせと動いているので、
どうにもかぱたの奴はくすぐったくて仕方ないらしい。
それも大事な皿の辺りを、ずっと動かれているしねえ。
「え~ん(涙)、とってよう!」
自力で動けぬかぱたが涙目になっているのが、
かわいそうなので、青虫君達には、近くの葉っぱにお移り頂いた。
近くで見ると、綺麗な緑色で、河童としては親近感を覚えるのだが・・・。
この子達の行く末は、女将さんのきらいな蝶々なんだよなー。
蝶々になっても、戻って来ないでね。
女将さんに怒られちゃうからさ。