旅館で働くということ
今日の我輩はかなり落ち込んでいる。
お客様から手厳しいご意見を頂いたのだ。
館内の設備の古さと不具合、掃除の行き届かなかった所、
接客の不手際などが、館内アンケートに書き連ねてあった。
旅館に泊まるということは、
多くのお客様にとっては大切なイベントである。
その貴重な一日を、楽しい気持ちでお過ごし頂けなかったことは、
本当に申し訳ない限りである。
無記名のアンケートだったので、
直接お詫び申し上げることが出来ないが、
その方のご意見の数々、きちんと原因を究明し、
対応していこうと思っている。
これを読んで下さるかはわからないが、
女将共々、ご意見に感謝するとともに心よりお詫び申し上げます。
最近、”旅館で働く”ということについて考えることがある。
実はこの業界は人気がない。
”拘束時間が長い”、”給料が安い”、”休みが取りにくい”
・・・等、ネット上には働く側の不平不満が渦巻いている。
はっきり言って、それは事実である。
条件だけで仕事を選ぶならば、”旅館で働く”ことを選ぶべきではないだろう。
では、何故、”旅館で働く”のか?
答えは働く人ひとりひとりが見つけるしかない。
ただ、我輩に言えることは、
お客様の笑顔と「ありがとう」の言葉に幸せを感じられる人は、
”旅館で働く”ということに、
喜びとやりがいを見出せるだろうということだ。
だからこそ、お客様が笑顔で帰られなかったことを、
我輩は深く悔むのである。
どうか、明日は皆、幸せな笑顔でお帰り下さいますように。