甲羅の代わりに帯って・・・
じめーっとした嫌な陽気が続いている。
皿が乾かなくていいだろうと思う方もおられるようだが、
我輩は雨が嫌いだ。
やはり、甲羅干し出来るような晴天が気持ちいい。
陽気のせいか、加満田では体調を崩すスタッフが続出。
もともと、少所帯なので、すぐに手が足りなくなる。
”蛍のシーズンなのに大変だなぁ・・・”
と、かっぱなりに案じてはいたのだが、
ついに、女将がとんでもないことを言い出した。
「あんた、明日、お座敷ね!」
はぁ~!?☆。☆???
「甲羅も帯もたいした違いないでしょ。
明日は甲羅の代わりに帯背負って出なさい!」
んな、むちゃな!
我輩は河童だよー。水かきだってあるんだよ。
「河童だって、妖怪でしょ!化けなさい!」
化けろって、狸じゃあるまいし・・・
社長さん、なんとか言って下さい!
『うーん、でも、僕が着物着るわけにもいかないしねー。
なんとか、がんばってよ♡』
そんな、明るく流さないでー!!
『じゃあね、特別手当つけちゃう。ほら!』
社長の手には、初物のきゅうり・・・。
『三千盛1本と夏の間中、きゅうり食べ放題っていうので・・・どう?』
きゅうり!!!♡。♡
うん、かっぱ、がんばる!!
「あんたもわかりやすいねぇ・・・」
女将に呆れられながら、甲羅の代わりに帯背負って、
かっぱなりにがんばってみました。
お客様、気づかなかったかなぁ。
まさか、今日の係が河童とは、誰も思わないよね。
今朝は女将さんが、きゅうりのサンドウィッチを作ってくれた。
もぐもぐ食べていたら、怖い一言が・・・。
「ふっふっふ♪、これで、いつでも、お座敷やれるね?」
あ~ん、河童虐待で訴えてやるー!!