かっぱなりの感想ですが・・・
我輩は先日のお休みに、劇場のはしごをしてきた。
昼は、渋谷の東急シアター・オーヴで、
フランスミュージカルの「ノートルダム・ド・パリ」を観劇。
夜は、天王洲アイルにある銀河劇場で、
アカペラのパフォーマンス集団の「ボカピープル」を見た。
まず、前評判の高い「ノートルダム・ド・パリ」。
フランス版ミュージカルは、ブロードウェイミュージカルと異なり、
シンガー(歌う人)とダンサー(踊る人)の役割がはっきりしている。
シンガーはあくまで、朗々と歌い上げるし、
ダンサーは鍛え上げた身体で、アクロバティックなダンスを見せる。
その辺は好みの分かれるところであるが、
今回の作品は、我輩的には今ひとつであった。
音楽は美しいし、演出も悪くはない。
ダンサーの動きは、まるで”シルク・ド・ソレイユ”のようでさえある。
・・・が、惜しいかな、感情移入できないのである。
主人公のカジモドはともかく、後はとにかくジコチューな奴ばかり。
司祭のフロロは、エスメラルダに横恋慕したあげく、
”自分に道を誤らせたお前が悪い!”と、他人のせいにする。
近衛隊長のフェビュスは、婚約者がいながら、
”どっちの女も欲しいんだい!僕はハンサムだからいいんだい!”
とか考えて、エスメラルダと浮気するし。
ヒロインのエスメラルダも、カジモドが自分に惚れているのをいいことに、
”貴方は一番の友達よ、だから助けてねー。”と、困った時だけ、助けを求めるし。
加えて、衣装も地味で、エンディングも盛り上がりに欠ける。
シンガー、ダンサー、装置、音楽、それぞれは良いのに、
仕上がりがいまひとつで残念な感じだった。
(あくまで、我輩の勝手な感想である。あしからず。)
もうひとつの「ボカピープル」。
これは、当たりであった。
白塗りで赤い唇、白いタイツを頭から被った怪しい姿の
男女8人のアカペラグループが、楽器も音響も一切使わず、
クイーンやらマドンナやらの曲を演奏(!)し、
かとおもえばオペラを歌い、ビートを刻み、コントを演じ・・・。
お客も巻き込んでの、笑えるパフォーマンスの数々、
いやー、楽しみました!
ユーチューブでも、彼らのパフォーマンスは見られるそうなので、
是非チェックして見て下さいな。
客席もノリノリで、とっても楽しかったよー。
落ち込んでいる時は、”ボカピープル”を観よう!