地震の後・・・
かっぱブログもずいぶん、間をあけてしまった。
というのも、あまりに地震の被害が大きく、
いくら能天気な我輩でも、ふざけた文章を書くのは憚られたからである。
本当なら、今回は鎌田家の息子と娘を紹介するつもりであったが、
それはもうしばらく後にすることにしよう。
先日、”東日本大震災”という観測史上最大の地震がおきた。
その時、我輩はたっぷりとお昼を食べ、池のほとりで昼寝中であった。
通常は一度寝たら、まず起きない我輩ではあるが、今回はさすがに飛び起きた。
まあ、この辺りは岩盤なので、あまり心配はないのだが、
それにしても、揺れが長く続くので、不安になったのだ。
庭のほうから旅館を眺めると、特に何か壊れた様子もなく、
飛び出してくる人もいないので、たいしたことはないと思っていたのだが・・・。
館内では、皆、TVの衝撃的な映像に釘づけになっていたらしい。
そこには巨大な津波があらゆるものを破壊しつく様が映し出されていたのだ。
“パニック映画の1シーンのような”場面は、しかし現実のものであった。
壊れる建物も、橋も、セットではなく、流される人もエキストラではない。
さっきまであった生活、人生が、すべて破壊され流される様を、
見せつけられていたのである。
しかも、それは悲劇の始まりに過ぎなかった。
津波は人智をあざ笑うかのごとく、原子力発電所をも破壊し、
今尚、放射能の拡散を防ぐべく、あらゆる方策が講じられているが、
予断を許さぬ状況が続いている。
原発の事故による電力不足は、あらゆる社会生活に影響を及ぼし、
電力という文明の利器にたよる人間生活の脆さを露呈することになった。
電車は動かない。
電話も通じない。
マンションやビルでは、ドアも開かず、水も出ない。
万事休す!・・・である。
今かっぱは思う。そして、祈る。
「昔は人間もかっぱとたいして変わらなかった。
日が出れば働き、日が落ちると眠り、
川の水を飲み、野のものを食べた。」
「人間は火を使うことを覚えた。
あらゆる道具を作り出した。
そして、自分は優れていると思うようになった。」
「人間は少しずつ忘れていった。
自分も自然の一部なのだということを。
人間は思い上がっていた。
自然すらコントロールできると。」
「自然がおこすふとした気まぐれにさえ、
打ちのめされ、抗う術ももたないというのに。」
「人間はちっぽけな存在。
それを思い知らされる。
人間は素晴らしい存在。
それに気づかされる。」
「たかが、人間。
されど、人間。
すべての力は、君たちの中にある。
がんばれ!人間!!」